和風はやっぱりいい

日本人のわたしたちにとってどこか和を感じられる曲ってやっぱりスッと耳に入ってきますよね。私も聞くのも作るのも大好きでよく和風のものを作っています。今回は自分なりの和風の作曲に関するテクニック的な部分をお話できればなと思って書いていきます。和風をたくさん作ったよという話は以下の記事から。
- 和風の曲を作ってみたい
- 理論的に考えてみたい
- ペンタだけでいいのかな?
という方にぜひぜひ読んでみてほしいです。今回はとりあえずメロディ編です。
基本はペンタ
和風の基本となるのはペンタトニックスケールです。メジャーでもマイナーでも基本的に5音のみを使って作曲していきます。キーがCメジャーなら「ドレミソラ」。Cマイナーなら「ドレミソラ」、もしくは「ドミファソシ」です。聴いてみましょう。
どうでしょうか?スケールを登って降りてくるだけでもすこし和を感じられますよね。マイナーの方は前半の方が少し暗く、後半の方は少し明るく聴こえると思います。概要はWikiにありますが、基本的にこれを使っていきます。マイナーは2種類あるんだな~くらいの把握で問題ないです。
ペンタとわかるように作っていく
コツとしてはちゃんとペンタトニックスケールを使って作っていますとわかるようにすることです。要はファとシを飛ばしてますよ~ってわかるようにするってことです。ちょっと大げさですが
こんな感じです。1つ目のメロディはドレミと連続してるので、ペンタかどうかの決定的な部分がありません。2つ目はファをまたいでメロディが動くのでペンタを感じられます。2小節だけだとちょっと弱いかもしれませんが、これが4小節、8小節、と続いていくとあーーペンタだなーってなってより和風が強くなっていきます。
ペンタを崩す
ペンタだよ~って強調しておいてここぞという場面でペンタを崩すのが現代の和風曲のトレンドかなぁと思います。
千本桜を例に上げると、基本的にはペンタなんですけど、最後の一小節でシ♭の音が入っていますよね。こんな感じでここぞというところでペンタ以外から音を借りてきます。
もう一つ例を上げると坂本龍一先生のこのメロディ。作りとしては和風のものに近いのですが、ここも最後の一小節でペンタ以外から音を借りてきています。
理由としてはいくつかあるかなと思うんですけど、一つは飽きさせないため。ずっとペンタだとだんだんと飽きてきてしまうので耳を一旦リセットさせるためにこういった音を入れる。
もう一つは7thの音がほしいから。今どきの曲ってやっぱりギターとかピアノとかでコードをバッキングとすることが多いんですよね。完全な雅楽っぽい感じのものを作らない(事が多い)。なので、曲の終止形に合わせる形で7thの音が欲しくなる、という理由ですね。
ハネを感じるリズムにする
ハネを感じるメロディにするのも有効です。3連系でもいいですし、そうでなくてもどこかハネてるような感じだとより和っぽさが出るかなと思います。冒頭に作ったメロディをハネさせてみるとこんな感じです。
ソの音を16分音符一個分後ろに下だけですがちょっとだけ雰囲気増す感じがすると思います。3連系にすると
こんな感じ。3連系だとお祭りっぽさとか出したいときにいいかなって思います。
マイナーは2種類を合体させる
マイナーは2種類のペンタがあると冒頭に紹介しました。これらを組み合わせることでマイナーの中でも雰囲気を少し調整することができます。例えば、前半を暗くして後半明るくしたい、って場合は
こんな感じで前半を「ドレミソラ」、後半を「ドミファソシ」のスケールを使っていくと変化をつけられます。これは2小節ごとに切り替えているのでちょっと窮屈な感じがしますが、実際の曲では例えばAパートを「ドミファソシ」で作り、Bパートを「ドレミソラ」で作る、っていうふうにして曲を展開してみるとかできます。
まとめ
というわけで、自分が普段考えている和風メロに関することのまとめでした。作ってみると奥が深くて、ハマりがいのあるジャンルかなと思うのでぜひぜひいろいろ試してみてください!