Dynamic EQを使ってみた

ボーカルトラックの処理に悩む

先日、事務所の作家さんのお手伝いで歌もののアレンジをしたのですが、そのときのボーカル処理がなんともうまく行かず大変でした。

具体的には、高音の倍音の処理。マイクが原因なのかそういった声質なのかわかりませんが、メロが高いところに行って声を張ったときに高音がすごく耳に張り付く感じがしてしまってその処理に苦戦しました。

話題のDynamic EQを使ってみる

Pro-Q3にDynamic EQの機能がついたときにふわっと話題になったDynamicEQですが、今回はそれを使って処理をしてみました。

Dynamic EQの特徴としてはスレッショルドの値を持ったEQということで、挙動としてはコンプレッサーやディエッサーのような動きをするものです。
こちらの記事だといろいろと解説されているのでわかりやすいかと思います。

自分はOzoneについてきたものをAdvance版なので別個で立ち上げて使用しました。

行った処理の一例

というわけで、今回おこなったボーカル処理についてざざっとまとめてみようと思います。

まずは、サ行にフォーカスしたディエッサーを噛ませます。

アイドル系のデモだったので、不自然にならない程度にぎりぎりまでかけてます。ロック系とかボーカルに強いアタックが欲しい場合はもう少しさりげないかかり具合でいいかもしれません。

次にざっくりとコンプとかをかけます。

Slateの一連のプラグインで処理します。 少しドンシャリになるようにしつつという感じでしょうか。2kくらいまではベースやドラム関連がセンターで存在感を出しつつ、3k付近から声が占めているイメージでEQ。FG-401とFG-116の順番はなんとなくですが、一旦レベリングしたところで音作り的な感じでFG-116を挟む、といったイメージでしょうか。

ここまで行ったところで、最終弾のリミッターに突っ込んでいくとどうしてもハイの倍音がきつくなっていることに気づきます。単体で聞いたり、リミッティングがゆるい段階ではそうでもないのですが…。

というわけで、高音の倍音がきついところだけEQがかかるようにDynamic EQをはさみます。

かなりさりげないですが、これくらいでいい感じになりました。

まとめ

1.最終手段としていいかもしれない

今回のように、DynamicEQを使わずにEQ、コンプと処理をしていき、ピンポイントで処理をしたくなったときに非常に便利だと感じました。マルチバンドコンプや、WavesのC1をサイドチェーンで使うような使い方をもう少しシンプルな形でできるのではないでしょうか。

2.かゆいところに手が届く

マルチバンドコンプと違って、EQの形や深さなどをより厳密に調整することができるのでピンポイントの処理が楽です。今回はボーカルでしたが、限定的に膨らんでしまうベースやエレキギターのブリッジミュートなど、ミックスでなにかと障害になってくる「膨らみ」に対して特に有効じゃないかと感じました。

3.奥行きやグルーブ感などを出すものではない?

2mixに挿したマルチバンドコンプなんかはアタックとリリースをいじってコンプレッションによるグルーブ感を出せるのが特徴だと思います。一方で、Dynamic EQは「EQ」というだけあってそういった用途よりは、ピンポイントに、音量に合わせてEQしたいという目的に使用するのがいいのかもしれません。このあたりはもう少し使ってみたり文献読んでみたりしたいですね。

というわけで、ちょいちょい話題になっていたDynamic EQを使ってみたお話でした。いざ使ってみると便利ですね。DynamicEQの機能をもったEQって意外と多くリリースされているみたいなので、余裕があれば別のプラグインでもいろいろと試してみたいですね。

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