ドラマー視点から考えてみる
ドラム関連で第2段です。ドラマーがレコーディングでどんな事を意識しているのかを考えて、その考え方を打ち込みに反映していこうと思います。
とても基本的なところをまとめていきますが、ドラムを実際にレコーディングしたことがない人にとっては意識していなかったり知らなかったりするんじゃないかな~と思うのでぜひぜひ読んでいってください。
まずはチューニング、キット選び
ドラムをいきなり「はーい録りまーす」というふうに録音することはありません。必ず、曲に合わせて、スネアやタムなどのチューニングをし、シンバルなどの金物を選びます。
ドラムキットは、使用している木材やヘッド(打面の皮)によって音が変わってくるのでイメージに近いものを探していきます。自分が持っているBFDだと、メーカーと材木が書かれているキットが多いのでイメージしやすいですね。
スネアは金属か木製かによって大きく2種類に分けられます。
サウンドハウスでパッとみられる表があったので紹介しておきます。
他にも太鼓のサイズだったりもけっこう変わるのでいろいろ試してみるといいかもしれません。
シンバルはメーカーを統一したほうが打ち込みではきれいになるイメージがあります。ZildjianやSabianなどですね。響きの抜け方や残響音の消え方などがメーカーごとに違って、マイク乗りも結構違うんですよね。それらがバラけてしまうと曲中で少し違和感を感じたり感じなかったりするので個人的にはなるべく揃えたほうがいいと思います。
例.
まとめ
- 太鼓類の木材を考える
- 太鼓類の直径、深さを考える
- スネアの深さ、材質を考える
- シンバルはなるべくメーカーを揃える
こんなところですね。ピッチは無茶じゃない範囲でいじって構わないと思います。
基本はクリック通り
ドラマーが叩いている時、どんな事を意識してるかというと基本はクリックに合わせて叩いています。たまに雑誌とかに「前乗りを表現するためにハイハットを少し前に…」とか、グリッド通りではない打ち込みを紹介してるのを見かけるのですが、基本的にドラマーはそういったことは考えていません。クリック通りに叩いています。
ベースやリズムギターと一緒に録音するときはクリックを聞きつつ、ベースたちと多少前後することはあるかもしれませんがどちらかというとベースやギター側がドラムに合わせるんじゃないかなと思います。
音色は多くても3種類くらい
ベロシティを細かくいじりたくなる人もいるかも知れませんが、基本的にドラムはそんなにいろいろな音色が出る楽器ではありません。特に、スネアとキックはほとんど一定に叩かれます。
リズムの基本となるこの2つですが、これがあまりにバラバラの音になってしまうとどっしりとしたリズムになりません。スネアはAメロはこれくらい、その他はこれくらい、という大雑把な感じで2種類くらいの意識で叩いています。
キックはスネアよりは多少複雑かなと思うのですが、それでも2種類くらいです。強めのキックと弱めのキックくらいですね。ノリを表現するためだったり、フレーズの都合上そう聞こえてしまう場面もあるのですが、なるべくばらばらにならないように叩きます。
ハイハットも表と裏でなるべく均一になるように叩きます。ハイハットは強弱というよりも叩く場所によって表現します。エッジを叩くか、真ん中を叩くか、といった感じですね。
↑例えばこんな感じ。
- キックは表が127、裏が少し低めのベロシティ
- スネアはすべて127
- ハイハットは表がエッジ、裏がチップの音で
まとめ
以上、ドラマーサイドから見たレコーディングを打ち込みに反映する方法でした。ドラムって打ち込みの最初の壁だったりすると思うんですけど、ドラマーがどんなことを考えてレコーディングしてるかを考えると少し簡単になるんじゃないかなと思います。
ドラマーは意外とシンプルに、クリック通りに決まった音を叩いているということに気づいてもらえればと思います。